自動車整備士の資格ガイド|種類・難易度・最短取得ルートを解説【2027年制度変更対応】

車が好き、機械いじりが得意。
そんな思いから「自動車整備士になりたい」と考えたとき…
まず気になるのは「自動車整備士の資格」ですよね。
どんな種類があるのか。難しいのか。
そして、どうやって取るのが一番早いのか?
自動車整備士は国家資格です。
安全に車を走らせるための専門知識と技術を持つ国が認めた証明であり、社会的な信頼にも直結します。
この記事では、自動車整備士の資格の種類や難易度、取得方法、そして最短ルートまでを整理します。
さらに、2027年1月(令和9年)から大きく見直される予定の資格制度について解説。
将来の進路を具体的に考えるための土台として、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
※本記事は2026年時点の資格制度をもとに解説しています。2027年1月より資格名称・区分が変更予定のため、最新制度についても適宜補足しています。
▼目次
1.自動車整備士になるには

自動車整備士は、車の点検・整備を専門に行う国家資格者です。
普段何気なく乗っている車が安全に走れるのは、整備士の技術があるからこそ。
ブレーキやエンジンの状態を確認し、故障を未然に防ぐ仕事は、社会の安全を支える重要な役割を担っています。
ただし、誰でもすぐに受験できるわけではありません。
一定の受験資格を満たす必要があり、主なルートは大きく2つです。
1つ目は、国土交通大臣指定の養成施設(専門学校など)を修了する方法。
2つ目は、整備工場などで実務経験を積み、受験資格を得る方法です。
整備の現場では、エンジンやブレーキの整備だけでなく、ハイブリッド車や電気自動車の診断などのコンピュータを活用した高度な技術も求められています。
資格は「スタートライン」であり、社会的な信頼の証。
だからこそ、どの資格をどう取得するかが重要になります。
では、自動車整備士資格についてさらに深掘りしていきましょう。
2.自動車整備士の資格について
自動車整備士の資格は一種類ではありません。
目指す分野やレベルによって種類が分かれており、それぞれ求められる知識や技術の深さが異なります。
さらに、2027年1月(令和9年)から資格制度が大きく見直される予定となっており、これから進路を考える方にとっては「現行制度」と「新制度」の両方を理解しておくことが大切です。
ここではまず現行制度の全体像を整理したうえで、新制度のポイントもあわせて紹介します。
自分がどのレベルを目指すのかをイメージしながら読み進めてみてくださいね。
2-1.自動車整備士資格の種類
自動車整備士の資格は、整備内容や技術レベルに応じて次の4つに分類されます。
出典:国土交通省 自動車整備士になるために「自動車整備士の種類」
出典:自動車整備士技能登録試験中央委員会
【一級自動車整備士】
高度な整備に対応できる資格です。
- ・一級大型自動車整備士
- ・一級小型自動車整備士
- ・一級二輪自動車整備士
電子制御装置の高度な診断など、より専門的な知識と技術が求められます。
将来的にリーダー的立場を目指す人にとって強みとなる資格です。
▶制度改正後(R9.1.1以降)
- ・一級自動車整備士(総合)
- ・一級二輪自動車整備士
※「総合」は、従来の区分を統合し、四輪・二輪および電子制御まで含めた幅広い整備に対応する資格へと再編されます。
【二級自動車整備士】
現場で中心的に活躍する整備士に必要な資格です。
- ・二級ガソリン自動車整備士
- ・二級ジーゼル自動車整備士
- ・二級自動車シャシ整備士
- ・二級二輪自動車整備士
多くの整備工場やディーラーで求められる資格で、まずはここを目標にするケースが整備士キャリアの基本的な目標になります。
▶制度改正後(R9.1.1以降)
- ・二級自動車整備士(総合)
- ・二級二輪自動車整備士
※「総合」では、ガソリン・ジーゼル・シャシ・二輪に加え、電子制御装置の知識も含めて学ぶ形に変わります。
【三級自動車整備士】
基本的な整備を行うための入門資格です。
- ・三級自動車シャシ整備士
- ・三級自動車ガソリン・エンジン整備士
- ・三級自動車ジーゼル・エンジン整備士
- ・三級二輪自動車整備士
エンジンやシャシ、電装の基本構造を理解し、点検・軽整備といった初歩的な作業を行えるようになります。
▶制度改正後(R9.1.1以降)
- ・三級自動車整備士(総合)
- ・三級二輪自動車整備士
※三級は電子制御の内容を除きつつ、分野を横断して基礎を学ぶ資格へと整理されます。
【特殊整備士】
自動車整備の中でも、特定分野を専門的に扱う整備士を対象とした資格です。
主に車体、電装、タイヤなどの専門知識と技能を必要とします。
- ・自動車タイヤ整備士
- ・自動車電気装置整備士
- ・自動車車体整備士
エンジンやシャシ、電装の基本構造を理解し、点検・軽整備といった初歩的な作業を行えるようになります。
▶制度改正後(R9.1.1以降)
- ・自動車電気・電子制御装置整備士
- ・自動車車体・電子制御装置整備士
※電子制御分野が強化され、より現代の車両技術に対応した資格へと変わります。
多くの整備士は次のような流れでステップアップしていきます。
- ① 三級または二級資格を取得し、現場経験を積む
- ② 実務を通じて高度な知識・技術を習得
- ③ 一級資格に挑戦し、上位職やマネジメント職へ進む
また、二輪自動車整備士資格を取得すれば、バイク整備など二輪分野での活躍の場も広がります。
✔ どの資格を目指すか迷っているなら、まずは二級取得を目標にするのが現実的。
2-2. 2027年の制度変更で何が変わる?(総合資格のポイント)
2027年1月以降は、「総合」という考え方が導入され、従来よりも幅広い整備領域を一つの資格でカバーできるようになります。
特に総合資格は、ガソリン・ジーゼル・シャシといった四輪整備に加え、二輪分野の内容も含まれる構成となるのが特徴です。
いわば「幅広く対応できる整備士」を目指すための資格へと再編されます。
一方で、バイク整備に特化したい場合は、「二輪自動車整備士」として専門的に資格を取得することも可能です。
2-3.資格取得の難易度
国家資格と聞くと、「やっぱり難しいのかな」と少し身構えてしまいますよね。
自動車整備士の試験では、エンジンの仕組みや電気系統、法律に関する知識まで幅広く問われます。覚える内容が多いのは事実です
では、実際の合格率はどれくらいなのでしょうか。
【合格率の目安】
近年の試験データによると、学科試験の合格率はおおむね次のとおりです。
- ・三級自動車整備士:60〜80%前後
- ・二級自動車整備士:70〜80%前後
- ・一級小型自動車整備士(令和6年度第2回・第110回筆記試験):65.7%
出典:一般社団法人 日本自動車整備振興会連合会
「令和6年度第2回(第110回)自動車整備技能登録試験「学科試験」の試験結果について」
年度によって変動はありますが、国家資格としては一定の難易度がある試験です。
さらに、一級では口述試験もあり「なぜそうなるのか」を自分の言葉で説明できる理解力が必要です。
とはいえ、やみくもに難しい試験というわけではありません。
ポイントは、日々の学び方です。
たとえば、エンジンを実際に分解して仕組みを確認する。
故障の原因を探りながら診断の手順を覚える。
こうした経験を積み重ねることで、教科書の内容が“知識”から“理解”へと変わっていきます。
実習と座学がつながったとき、試験問題も解きやすくなるでしょう。
自動車整備士の資格は正しい環境で基礎から積み上げていけば、着実に合格へ近づけます。
難易度の高さよりも「どう学ぶか」のほうが、実は大きな差になるのです。
3.自動車整備士の最短取得ルートとは?

できるだけ早く、そして確実に資格を取りたい。
そう考えるのは自然なことです。
結論から言えば、国土交通大臣指定の専門学校に進学する方法が最短ルートです。
3-1.専門学校で二級自動車整備士の受験資格を取得
国土交通大臣指定校(一種養成施設)の専門学校で所定の課程(通常2年間)を修了すると、二級自動車整備士の受験資格が得られ、実技試験が免除されます。
✔ 受験資格を得るまでの年数比較(二級を目指す場合)
| 受験資格を得るまでの目安 | 実技試験 | |
|---|---|---|
| 専門学校(指定校) ルート | 約2年 | 免除 |
| 実務経験ルート | 条件により1~3年以上の実務経験が必要 | あり |
実務経験ルートでは、整備工場などで一定年数の実務を積む必要があります。さらに、学科・実技の両方の試験対策を自ら行わなければなりません。
一方、指定校で学べば2年間で受験資格を取得でき、実技試験も免除。
時間面でも試験負担の面でも、効率的なルートといえるでしょう。
【専門学校ルートのメリット】
- ・実技試験が免除される
- ・国家試験対策がカリキュラムに組み込まれている
- ・実習時間が豊富で、技術が身につきやすい
- ・ディーラー・整備工場への就職サポートが充実している
最大の強みは「試験対策+実習が一体型」であること。
エンジンの分解・組立や電装診断などを繰り返し行うことで、知識だけでなく“使える技術”が定着していく。
これによって現場に出たときの安心感が違います。
3-2.二級取得後のステップアップ
学校によっては、二級取得後に1級コースへ進学できる仕組みもあります。
まずは二級を確実に取得し、その後さらに高度な資格へ進む。
段階的にステップアップできる環境があるのは、大きな安心材料です。
国家資格はゴールではありません。
社会で信頼される技術者としてのスタートラインです。
だからこそ、
・国家試験の合格率
・補習や個別指導の体制
・実習設備の充実度
こうした点も、学校選びの重要なチェックポイントになります。
「早く取りたい」だけでなく、「確実に力をつけたい」という視点を持つことが、結果的に最短ルートにつながるでしょう。
4.まとめ

自動車整備士の資格は、一級・二級・三級・特殊整備士に分かれています。
多くの人がまず二級を目指し、その後キャリアアップとして一級を取得する流れが一般的です。
これから資格取得を目指すなら「どの級を目標にするか」「どのルートで取得するか」を具体的にイメージすることが第一歩。
自動車整備士を目指すうえで大切なのは、確実に資格を取得できる環境と将来の選択肢を広げられる仕組みがあることです。
名鉄自動車大学校(MATS)では、国家試験合格率100%(令和3年〜6年度実績)を誇るサポート体制が整っています。
さらに大きな特徴は、2級自動車整備士コースから1級自動車整備士コースへの進学が可能な点です。
他校では4年間一貫コースが多い中、名鉄ではまず2年間しっかり学びながら、入学後に進路を選択できます。
入学時に将来を完全に決めていなくてもOK。学びながら、自分の目標が見つかります。
進路選びは、不安があって当たり前。
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